サウナでととのわなかった人の話。
先週、あまりに仕事がきつくて起床と同時に肉体疲労の限界を感じた。
夜は悲鳴を上げながら逃げるように帰宅し、自宅で夕食をとってからスーパー銭湯に行った。
スーパー銭湯に行くのは数年ぶりだった。
人生が常に流行遅れの私にも、「サウナ」「ととのう」というワードは耳に入ってくる。
私のようなアンテナの低い一般市民にとってはサウナは汗をたくさんかいてリフレッシュして、ビールを美味しくいただく儀式と認識していたが
どうやらもっとその先があるとのこと。
水風呂と外気浴をきちんと取り入れることにより、副交感神経が優位になることで得られる快感があるとかないとか。
人によってはそれが全てを解決してくれる時間だとか
人によってはそれは男性にとって射精よりも上の快楽だとか
何しろ私は疲れていたので藁にもすがる気持ちでスーパー銭湯に入り
サウナ5〜6分
水風呂1分
外気浴10分
を3セットほどやってみた。
結果、これが「ととのう」ということか!という実感は得られなかった。
非常に残念な話だ。
期待しすぎていたのかもしれない。
何かとてつもない新しい扉が開けると思ってしまっていた。
だが、翌日は質の良い睡眠がとれ、体も少々軽く柔らかく感じた。おかげで週末に控えていた緊張感の高い仕事も大成功に終わった。
あのタイミングでサウナに行ったことは功を奏したような気もしている。
なので目的が達成されているのような気もするのだが
ちょっと冷静になってみると
目的は「ととのう」を体験することだったようにも思える。
そうだと再認識すると、まだ目的が達成できていない。
では未達に終わった原因から振り返っていかねばならない。
ということでネットで調べてみると、一つ実践できていなかった事柄が見つかった。
「水風呂の後に体を拭く」という部分だ。
これは怠っていた。
サウナに入る前は汗が出やすいように体を拭くというのは知っていて、実践していたが
水風呂後はそのまま外気浴に進んでいた。
果たしてこれが原因か?
他には思い当たる節がない。
あとは仮説として
実はちゃんと「ととのっていた」のに、私はそれを自覚していないだけ、というオチ。
これだとしたら非常に残念だ。私にとっては「ととのう」という時間がそれほど大きな快楽に感じられないという結論になる。
この仮説は外れていてほしいと切に願う。
もう一度スーパー銭湯にいって、水風呂後に清拭することを実践しないと前に進めないなあ。
でも、もういいかなと思っていたりもする。
正直、見知らぬ男性の裸体が嫌でも目に入るところに頻繁に行きたいという気持ちになれないのだ。
自宅の風呂に一人で入る時間も大変有意義だからそれで十分だと思ってしまいがちだ。
もっと何か違う良い時間を探す旅に出るとしよう。